キヤノンマーケティングジャパンは、2019年10月のマルウェア検出状況に関する最新のレポートを公開した。偽の当選画面を表示させるdocファイル「DOC⁄Fraud」は世界中で急増し日本は最も多く検出された。
キヤノンMJのサイバーセキュリティに関する研究を担うマルウェアラボは、国内で利用されているウイルス対策ソフトウェア「ESETセキュリティ ソフトウェア
シリーズ」のマルウェア検出データを基に、2019年10月のマルウェア検出状況を分析し最新のレポートを公開した。
詐欺サイトへのリンクを埋め込んだ「DOC⁄Fraud」を日本で多く検出
2019年10月は詐欺サイトへのリンクが埋め込まれたdocファイル「DOC⁄Fraud」の検出が急増し、世界全体の検出数のうち日本は最多の約26%を占めている。キヤノンMJのマルウェアラボの調査では、偽の当選画面が表示されるファイルが確認され、注意喚起を行っている。また、ファイルを開く際に特定の企業を識別できる情報が送信されており、このdocファイルを開くことによって別の攻撃の標的として狙われる可能性が考えられる。
Emotetの感染を狙ったばらまきメールによる攻撃が再開
一時的に活動を停止していたEmotetの感染を狙った攻撃は8月後半から活動を再開した。10月には世界中で多数確認され日本国内でもEmotetの感染被害が報告されている。Emotetは主に別のマルウェアを配布するダウンローダーとして使われ、例えば、TrickbotやUrsnifなどのバンキングマルウェアやランサムウェアなどに感染させる。
本レポートではキヤノンMJマルウェアラボによるEmotetの調査・分析結果と対策を解説している。
マルウェアやセキュリティに関する情報を「マルウェア情報局」で公開中
キヤノンMJでは、インターネットをより安全に活用するために、マルウェアや各種セキュリティに関する情報を提供している。
マルウェア情報局は、キヤノンMJが日本国内総販売代理店として取り扱うESET製品に関する情報や、マルウェアの情報を提供するポータルサイト。本サイトでは、スロバキアのセキュリティベンダーESET社が発信するニュースを中心に、キヤノンMJのサイバーセキュリティに関する研究を担うマルウェアラボが発信するレポートを掲載している。