セイコーエプソンは、グループ会社であるFratelli Robustelli S.r.l.(社長:Daniela Guerci、以下「ロブステリ社」)によるFor.Tex S.r.l.(社長:Pietro Roncoroni、以下「フォルテックス社」)の吸収合併を決定した。
ロブステリ社、フォルテックス社は、捺染産業の世界有数の集積地であるイタリアのコモ地域にあり、エプソンの捺染領域におけるDTF(Direct to Fabric)分野を担う中核となる子会社。ロブステリ社は、捺染印刷機の開発・製造、フォルテックス社は捺染用インクの販売、サポートなどを行っている。
エプソンは、プリンティングソリューションズ事業の中でも、捺染印刷の領域を、インクジェットによるデジタル化の余地が大きい「成長領域」として位置付けており、従来の刷版印刷を中心としたアナログ印刷からのシフトにより事業拡大を目指している。そのため、現在、商品ラインアップの強化とともにオペレーションの強化も進めている。今回の合併により、経営の一体化を図ることで、これまで各社が個別に提供してきたインクジェットデジタル捺染機の本体、消耗品、サービスについて、ユーザーニーズに基づいたソリューションをより的確に提供できる体制とする。なお、合併完了は2020年内を予定している。
捺染産業は、現在、嗜好やデザインの多様化などによる多品種少量生産や迅速な商品の供給、伝統的な価値を維持しつつ世界的な要請である低環境負荷を実現することが求められている。このような中、エプソンは、生産性向上と環境配慮を両立することができるインクジェット技術により、多品種少量生産、リードタイム短縮、低環境負荷など社会要請に基づく捺染業界のさまざまな課題の解決に寄与していく考え。
■会社概要
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