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ライン

■情報配信日 2001−8−15


情報発信型ホームページの作成ポイントと活用
1.コストをかけずに手早くつくる 2.週1更新を徹底する
3.社内で更新・管理する

 一昔前までは、訪問件数や有効面談時間、あるいはデモ件数の多いセールスが優秀なセールスの条件とされていた。が、今はどうかといえば、「足」でもなければ「話術」でもなく、インターネットとEメールを上手に使いこなすことができること。これが優秀なセールスの条件というのだから時代は変わったものである。(DATA参照)。例えば複写機でも、MFPのようなネットワーク系・ソリューション系の商品になるとことさらその傾向は強い。だから、少なくともパソコンを使いこなせないようなセールスでは、今後これら成長力のある高付加価値商品の販売からはますます取り残されることになる。

 ◎ネットワークに強いセールスを育成するための環境整備

 ネットワークに強いセールスを育成するには、まず第1にそれに見合う社内の環境を整備することが大切である。セールスマン全員にパソコンを配備して社内LANシステムを構築するのは勿論のこと、Eメールとの連動活用という点でいえばその受け皿としてのホームページの開設とその活用システムの確立はもっとも急がなければならない環境整備といえるだろう。しかもそれが、OA機器やネットワーク商品という時代の最先端を行く商品を幅広く取り扱っている販売店とあればなおさらであり、情報発信ツールとしての自社のホームページの装備は、これからの情報ネットワーク商戦を優位に
戦っていく上でもまさに緊急の課題といえよう。
 しかし、現実はどうかといえば、
ホームページを開設している販売店というのはまだまだ少ない。従業員50人以下の事務機系販売店でホームページ(独自ドメイン取得)を開設しているところは、現状でおそらく2割にも達していないだろう。これが悲しいかな業界の今日の実態である。

 では、これらの販売店が、ホームページには全く関心がないのかといえば決してそんなことはない。ほとんどの販売店が、「自社のホームページを持ちたい」という意向を持っているのである。が、1.ホームページを立上げるまでに多くの手間やコストがかかる、2.立ち上げてからの更新・管理が面倒、3.営業に特化したホームページを作りたいが、どのようにしたらいいのかその方法が分からない。あるいはまた、どこに頼んだらいいのか分からない、などの理由から、結局のところホームページ作りを棚上げにしているというのが多くの実態である。

 ◎ホームページの制作、更新・管理は自社でやる時代!

 また、自社のホームページを持っている販売店でも、ではそれをセールスマンがEメールと連動するなど日常のビジネスの中に取り入れて活用しているかといえば、そうしたケースは極めて稀で、大半がいわゆる“会社案内型ホームページ”の域を出ていないのが実状である。これは、ひとつにはホームページの制作はもとより、更新・管理のメンテナンスまでの多くの部分を外部の専門業者に委託していることに起因している。だから、仮に新しい情報や商材をホームページを通じて発信したくても、思うようにそれができない。勿論、いくらでも更新に伴う費用をかけてもいいというのであれば話は別だが、現実はこうした費用との兼ね合いもあってか、せいぜい月に1回とか何ヶ月に1回という単位でページ更新を行なっているケースが大半である。
 もっとも、月に1回ならばまだいい方で、中にはオープンしてから1度もページ更新されていないようなホームページさえある。情報の鮮度の高さが最大の売り物のホームページがこれでは、効果どころか逆にイメージダウン以外の何物でもなく、集客増など到底望むべきもあるまい。
 このように、自社のホームページでありながら、自由自在なページ更新、あるいはまたタイムリーな情報発信ができないでいるのが多くの実態であり、その有効な活用という点においてあまりにも多くの問題点を抱えているといえるだろう。

 ホームページは、立ち上げるまでにひとつ目の山があり、また、立ち上げてからの更新・管理面で二つ目の山がある。では、こうした問題点をどうクリアし、ビジネスにつながる独自の情報発信型のホームページをいかにしてつくり上げていくかだが、基本的には外部の専門業者に全面的に委託せずにオール内製化することであり、せいぜい委託しても表紙程度にとどめること。これが第1点である。
 もっとも、こういうと、「うちにはそんなことができる社員がいないし、そのために専任者を入れるだけの余裕もない」という反論が返ってくるかも知れない。しかし、パソコンに少々手馴れた人ならば、2週間もあれば4ページ程度のホームページを簡単につくることができるので、それを多少デザインセンスのある女子社員にやってもらえば済むわけである。一方、ホームページ全体の骨格づくりや編集方針についてはあらかじめトップと営業部門とが協議して決めるといいだろう。こうしてそれぞれの役割分担を明確にし、全社一丸となって取り組む体制を整備する。

 2点目は、定期的な更新・管理についてはWeb管理責任者を置いて自社で100%行なうこと。これがキーポイントである。というのも、外部の専門業者にこれらの業務を委託するとそれだけでワンクッション置くことになり、タイムリーな情報配信を常時行えないことになるからだ。だから、ここのところは他人任せではなく絶対に主導権を握らなくてはいけない。また、Webの管理というといかにも難しそうだが、慣れたら実に簡単なもの。これらの作業は日常の仕事の合間に十分やれることなので専任者は不要。このWeb管理責任者は前記の女子社員にやってもらうといいだろう。ホームページの制作に携わった社員がページの更新・サイトへの転送などを併行して行なうのがベストな方法といえるからである。
 そして、例えば、大きなページ更新は月に1回、部分的な更新については追加情報も含めて週に1回程度行うというように、これをひとつの決め事として徹底すること。これが第3のポイントである。

◎コストをかけずに手早くホームページをつくる!〜実践1.

●indexページ(表紙)を100分でつくる



     




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写真(もしくは壁紙)を選択し、indexページ(表紙)背景画像として貼り付ける。 ウェブアートディザイナーを起動し、タイトルのロゴ文字を作成する。
表を使ってレイアウトし、タイトルロゴ、アニメ、ボタンなどを挿入。キャッチコピーや文などを入力する。
所要時間:約10分 所要時間:約30分 所要時間:約60分

 ホームページはお金をかけさえすればいくらでもいいものをつくることができる。しかし、メーカーのような生産者で、全世界を相手にPR発信効果が見込める企業ならばともかく、地域の限られたユーザーを対象に情報発信する流通・販売業者のホームページでは、まず打ち上げ花火に終わらないためにも、費用をできるだけ最小限度に抑えることが絶対条件である。最初からお金をかけていくら立派なものをつくっても、途中で息切れしてしまったのではむしろやらない方がマシだ。ホームページは根気よく継続してこそ本当の価値を生み出すことができる。だから、過剰な期待とムリはご法度。気長に取り組まなければならない。そうして時間をかけて着々と自分のものにしていくことである。

 では、どうすればコストをかけずに手早くホームページをつくることができるのだろうか。当講座では、営業に役立つ中小事務機店のための「ホームページ」づくりを分かりやすく、実践ステップで紹介していきたい。
つづく


■情報発信型ホームページをつくろう!〜<表紙のつくり方/実践編1> A−2