NECと日本マイクロソフトは、Microsoft Azure(以下、Azure)を中心にクラウド領域における戦略協業を強化する。
具体的には、両社で策定した「Azure提案育成プログラム」により、NECの営業およびSEを育成し、国内最大級となる1,500人規模へのAzure販売体制の確立と100人規模のAzure構築の技術体制を新設する。
さらに、NECのIoT領域などにおける業種業務ノウハウと日本マイクロソフトの先進的かつグローバルなクラウド基盤を融合したAzureソリューションを拡充、共同提案、また、導入案件の事例化などの共同マーケティングも行っていく。
両社は、2012年よりクラウド領域での戦略協業を行ってきており、昨年度はOffice 365を中心に約300億円の売上となっている。
今回のAzureにおける販売、構築体制の強化により、マイクロソフト関連のクラウドビジネス領域において、今後3年間で約2,000億円の売上を目指す。
【背景】
NECと日本マイクロソフトは、2012年にクラウド領域での戦略協業(注1)を開始、3年ごとに中期計画を策定し、クラウドビジネスの拡大を実現してきた。
今回の発表は、その次のステップとして取り組むもので、マイクロソフトのグローバルなクラウド基盤であるAzureと、NECの豊富な業種、業務系ノウハウとIoT、画像認識、セキュリティなどの先進技術を組み合わせ、お客様のビジネスにおけるクラウド活用を強力に支援するもの。
【主な強化内容】
1. 販売および構築体制の強化
NECは、Azure販売体制の確立や100名体制の技術者集団の立ち上げにより、Azureソリューションの販売および構築体制を強化する。
具体的には以下の活動を行う。
- 短期でクラウド提案のコツやAzureの全体像、他社クラウドとの売り分け方などを習得できる「Azure提案育成プログラム」を両社共同で企画・策定し、NECの営業・SEを育成、1,500名の販売体制を実現。
- 日本マイクロソフトのPremierサポート(注2)を拡大しAzure専門エンジニアとの共同サポートチームをNEC内に設置。国内で唯一となる日本マイクロソフトとの共同サポートチームにより、国内最高レベルのAzure技術サポート力を実現。
- ミッションクリティカルな大規模案件の導入を数多く手がけた構築経験豊 富な技術者集団を中心に「Microsoft Cloud Solution Center」を創設。NECグループ横断で100名体制のAzure専門技術者集団として組織化。
2. Microsoft Azure ソリューションを共同拡充
両社は、NECの業種業務ノウハウと日本マイクロソフトのグローバルな実績をもとにAzureソリューションを拡充、また、NECの持つIoT領域やセキュリティ領域をはじめとした様々な業種業務パッケージをクラウド対応し、2017年8月より順次、サービス提供を開始する。
また、顧客企業のグローバル事業展開を支援する「Azure導入サポートメニュー」を活用することで、Azure導入の検討初期段階からの強力なサポートが可能。
3. 共同マーケティングプロモーションを展開
両社は既に、APACをはじめグローバル3地域(注3)で、NECの画像認識技術を応用した客層分析などのAzureソリューションを共同で構築し、様々な展示会に出展している。
今後はそれらのソリューションの日本をはじめとした他地域・業種への横展開を図るために共催セミナー・展示会の開催、事例化など、両社によるマーケティング活動をさらに強化していく。
(注1) NECとマイクロソフトが、大企業向けの業種別クラウド事業で戦略協業
http://www.nec.co.jp/press/ja/1204/0601.html
https://www.microsoft.com/ja-jp/presspass/detail.aspx?newsid=4133
(注2) Premierサポート:マイクロソフトの最上位の企業向けサポートプログラム
(注3)グローバル3地域:北米、APAC、欧州