リコーは、室内照明のような微弱な光においても高い発電性能を発揮する固体型色素増感太陽電池モジュール「RICOH EH DSSCシリーズ」を、2月下旬から順次販売する。
同製品は、固体材料のみで構成しており、高い安全性と耐久性を実現している。固体型色素増感太陽電池モジュールの発売は世界で初めて。
すべてのモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)社会では、モノに取り付けられた各種センサーの情報をインターネット経由で収集しモノの状態や位置などを把握することにより、快適な生活を可能にしていく。今後はさまざまなモノにセンサーが搭載されることが予想され、それらのセンサーを稼働させる自立型電源として、身のまわりにある光や熱、振動などから発電するエネルギーハーベスト(環境発電)が注目されている。中でも、太陽電池は光があればどこでも発電できることから有望視され、さらに室内光でも良好な発電性能を示す色素増感太陽電池への関心が高まっている。このほどリコーが販売を開始する「RICOH
EH DSSCシリーズ」は、リコーが複合機の開発で培った有機感光体の技術を応用して開発したもので、従来の液体型色素増感太陽電池における電解液を有機半導体材料等で構成しており、電解液を用いる電池が抱える液漏れや腐食といった安全性や耐久性に対する課題を解決している。また、室内光源波長に適した有機材料の設計および、デバイス構造の最適化を実現することによって、照度の低い室内光でも反応し、発電性能を大幅に向上している。倉庫などの明るさの十分でない場所でも高効率の発電を可能にしている。
このほど発売する「RICOH EH DSSCシリーズ」は、「RICOH EH DSSC5284」「同 DSSC2832」「同 DSSC1719」の3つをラインアップした。このうち、一番大きいサイズの「RICOH
EH DSSC5284」は、大成とデザインオフィス ラインのバッテリー搭載型デスク「LOOPLINE T1(ループライン ティーワン)」(2019年6月に発売)に採用されている。リコーは、固体型の色素増感太陽電池モジュールそのものの提供を開始することにより、各種センシングデバイスや発光デバイス、スイッチなどの自立型電源として活用され、広くIoT社会における電力供給に貢献することを目指す。
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RICOH EH DSSC5284 |
RICOH EH DSSC2832 |
RICOH EH DSSC1719 |
大きさ |
52mm×84mm |
28mm×32mm |
17mm×19mm |
価格 |
オープン |
発売日 |
2020年2月下旬 |
2020年4月下旬 |
2020年3月下旬 |
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リコーは、「RICOH EH DSSCシリーズ」を、1月29日から31日まで東京都の東京ビッグサイトで開催される、「nano tech 2020
第19回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」に出展する。
展示会の概要
- 名称
- nano tech 2020 第19回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議
- 会期
- 2020年1月29日(水) ~31日(金) 10:00-17:00
- 場所
- 東京ビッグサイト 西1・2ホール
リコーブース 西1ホール ナノイノベーションゾーン(小間番号:1W-F03)
- 主催
- nano tech実行委員会