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2002−8−2
内容 click 配信日

■ビジネス機械・情報システム産業協会が市場予測
モバイル情報機器・サービス市場規模 2005年度に6兆7000億円へ−鍵は、コンテンツの拡大や通信利用による用途拡大−

08−02
■富士ゼロックスが環境行動計画(2002-2004)を策定〜2004年に「環境効率」1.3倍を目指す 06−07
■業界のTOPが2002年度入社式で訓示〜“新入社員への期待” 04−02
■コニカが“イメージングソリューションカンパニー”を目指し、新中期経営計画「SAN PLAN(サンプラン)2005」を策定 03−24
■カラーレーザープリンター拡販へ、複写機メーカーが大反撃! 02−11
■上昇気流に乗ったリコーのドキュメントソリューション販売 12−25









ライン





リコーDS


2001−12−25





MFP納入時におけるDS決定ウエイトは約50%に。
4台に1台から、2台に1台へと倍増!

Ridocシリーズの販売実績は「前年同期比260%」と大きく伸長

「2002年は攻めに徹し、PPC・LPでシェアbPを堅持する!」
(松本販売事業本部長)

 デジタル複写機ビジネスはいま、大きな転換期に遭遇している。従来の単体機能を個別提案する販売スタイルから、ドキュメントリューションを提案してハード、ソフト、そしてサポートをトータルして販売するソリューション販売への転換がそれである。これまで高成長を続けてきた主力のデジタル複写機。が、ここにきて思いもよらぬマイナス成長に転じるなど、複写機業界はかってない厳しい販売環境下に置かれている。
 こうしたことから、これまで以上に単体販売からソリューション販売への転換による付加価値生産性の向上は急務となっており、業界全体の課題ともなっている。


 しかし、一口にソリューション販売と言っても、デジタル複写機のそれは、まだスタート台のゲートがオープンして各社一斉に飛び出したばかりの段階であり、販売の実態はなかなか見えにくいのが現状だ。

 そうした状況下にあって、2001年初頭、、業界に先駆けてドキュメントハイウェイ構想を提唱。これを基に、ソリューション販売を全社挙げて一斉展開し、着々と成果を上げつつあるのがリコーだ。

 販売事業本部の松本本部長も、「リコーのソリューション販売は確実に加速している。2002年は地域統括構想が具体化し始動する年でもあり、さらに営業プロセス改革やMA体制の強化などソリューション事業を質・量ともに強化することによって、この流れをさらに加速させていきたい」としており、2002年度は、

 1.PPC・LPのシェアbP堅持〜PPCはビジネスユース、LPは中高速機とカラー機、
 2.連結経費5%のローコスト化〜100億円のローコスト化を図り、それを販売投資に回す、
 3.“環境経営”を具体的に全面展開する、
 方針を打ち出している。


 “販売のリコー”といわれたリコーが、このドキュメントソリューション新時代を迎える中でどのように販売体質を変身・変革させ、21世紀型の新しい“販売のリコー”を再構築していくのか、大いに注目が集まるところである。


ドキュメントハイウェイ構想と、ソリューション販売による展開効果

 リコーは2001年、ドキュメントハイウェイ構想に基ずく商品を、これまでに相次いで市場に投入してきた。
 ※参照 <リコードキュメントハイウェイ構想

 まず、デジタル複写機の分野では「imagio Neo 350/450」を今年1月に発売。これを第1弾として一連の「imagio Neoシリーズ 」のラインナップ強化を図ってきた(220/270、600/750)。LPでは「IPSiOカラー8000」、及びその後継機で12月発売の「IPSiOカラー8100」が代表格。そして、「Ridoc Desk 2000」や「Ridoc Document Router」、「Ridoc Document Server」などの新Ridocシリーズである。

 では、リコードキュメントハイウェイ構想に基づくソリューション販売による展開効果としては、どのようなことが考えられるのであろうか。具体的には次の3点が展開効果として考えられる。


(1)   基盤であるMFP(マルチファンクションプリンター)、LP(レーザープリンター)をこのアーキテクチャーにすることで、ネットワーク接続機器としての使い勝手がよくなることによる拡販
(2)  画像機器及びアプリケーションソフト、文書管理システム等の販売によるサプライ、サポート、サービスの収益増
(3)  将来的にはFM(ファシリティ・マネジメント)/ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)等のビジネスへの展開


 つまり、ドキュメントハイウェイ構想に基づくソリューション販売を展開することによって、付加価値のあるデジタル機拡販ビジネスが可能となるわけであり、他社との差別化販売が推進可能となる。
 こうした観点から“販売のリコー”グループを再構築していこうというのがリコーの狙いである。

 
Ridocは前年上期比260%の高伸長IPSiOカラーも140%と好調

 では、ドキュメントハイウェイ構想に基づくリコーのソリューション販売は、現在どのような形で進行しているのであろうか。
 ソリューション販売への変革が着実に進行している証明として、販売事業本部のソリューション計画センターの松田洋男所長は、MFPにおけるDS決定率が急速に高まっていることと、ドキュメントハイウェイ構想に基ずく新商品の販売実績が急上昇していることの2点を指摘する。

 まず、MFP納入時におけるDS決定率だが、現時点で約50%。つまり、2台中1台がDS機能の訴求で決定している。その内訳は、Ridoc Deskクラスの「簡単DS」で決定するのが45%、Ridoc Document RouterもしくはRidoc Document Serverクラスの「ペーパーレスFAX、文書管理」で決定するのが5%となっており、残りの50%がいわゆる従来のMFPの「単体機能」で決まるケースだ。つまり、ソリューション外販売となっている。これは、前身機のDS決定率実績が約25%(4台中1台)だから、それと比較すると実に約2倍にアップしている計算になり、「ソリューション販売が確実に加速している」ことを物語っている。

 一方、ドキュメントハイウェイ構想に基づいて送り出された新商品の販売実績も好調である。

 まず、主力のデジタル複写機の2001年上期の販売台数だが、「前年上期比100.6%」と、全需が前年割れという厳しい業界環境下にあって大健闘している。その前年アップの最大の原動力となっているのがNeoシリーズであり、.リコーのデジタル複写機群にあって「imagio Neoシリーズ」の構成比はいまや約80%を占めるまでの存在となっている。

 また、
「IPSiOカラー」も、「IPSiOカラー8000」の発売によって前年比約140%と、業界のカラー機の伸び以上に躍進している。後継機の「IPSiOカラー8100」が12月に発売されたことから、さらにこの勢いは2002年以降加速される見込みだ。

 「imagio Neoシリーズ」及び「IPSiOカラー」のハード以上に注目に値する数字を残しているのがソフトウェア、即ち、Ridocシリーズである。2001年上期のRidocシリーズの販売実績は「前年同期比260%」と大きく伸長しており、ソリューション販売体質への変革と進行を裏付ける結果となっている。

「ドキュメントハイウェイ構想」対応商品と、ソリューション販売推進体制の強化
 
 このように、単体販売から
ソリューション販売への転換は目下着実に進行している状況下にある。が、一方では、ハード面、ソフト面、あるいは体制面においてはまだまだ多くの課題を抱えていることもまた事実である。こうしたことから同社では、2002年度はドキュメントハイウェイ構想対応商品の強化とソリューション販売推進体制の強化に大々的に取り組む方針だ。

 
今後の商品計画、及びソリューション販売体制の強化については、まず、ハード面では1.高速MFPのNeo化として、既にリリース済みの「Neo 600/750」を2002年3月に発売する、2.Neoのカラー化、及び3.IPSiOカラーのDS対応の新製品を2002年春までに発売する。また、ソフト面では1.Ridocシリーズの強化(配信宛先件数UP、Web化等
)と、2.機器管理システムの強化を図る。

 また、ドキュメントハイウェイ構想を強力に推進するための販売体制の強化策として同社では、「ソリューションコーディネーター」(従来のDSコーディネーターと業種・業務スペシャリストを統合)と、ソリューションシステムエンジニア(P-SE/DS-SEとネットワークSEを統合)をそれぞれ1000名の計2000名体制とするなど、サービス・サポート体制の強化を図る。
 これによって、1.ソリューション商談の創出と決定、2.一括商談での個別カスタマイズ対応、3.コンピュータメーカー・SIベンダーとのアプライアンス積極対応、4.重点業種大手顧客とのソリューション協創、5.APIの公開と整備、6.システムエンジニアの育成などを積極的に推進していく考えだ。 

 


 
<全てのお客様接点の基盤に立って“攻めに徹する”>
 
 中でも注目されるのは、IPSiOカラーのDS対応(スキャナ搭載)の新製品を来春発売予定していることで、これはリコーが複写機メーカーから、名実ともに<ドキュメントソリューション推進メーカー>としての道を歩み出したことを文字通り象徴していよう。

 というのも、リコーはこれまで、複写機メーカーとしてのスタンスを常に堅持してきたといえるからだ。IPSiOカラープリンターにスキャナを搭載すれば、カラーコピーシステムとして発展的に拡張することができるのに、敢えてそれを避けてきたのは、主力の複写機(
imagio カラーシリーズ)に及ぼす影響を考慮してのものであった。
 これは、複写機メーカーでありプリンターメーカーでもあるキヤノンやゼロックスも同様であり、複写機のカウンター料金システムを守るためには、複写機とプリンターとの間にいくつかの壁を残してそれぞれの領域で商品を拡販していく必要があったわけで、この間隙を突き、カラーコピー市場に一大攻勢を仕掛けてきたのが、プリンター専業メーカーのエプソン(
「インターカラーステーション」)でもあった。

 しかし、よりオープンでアプライアンスな環境をユーザーに提供していくことは即ち、ドキュメントハイウェイ構想に基づくソリューション販売のコンセプトでもある。つまり、複写機とプリンターとの間にいつまでも壁を残しておいてはドキュメントハイウェイ構想に基づくソリューション販売は遂行できないわけであり、この障害物を取り払う必要に迫られていた。それが、IPSiOカラーのDS対応(スキャナ搭載)の新製品によっていよいよ具体化するわけである。

 メーカーにとっては、プリンターよりも複写機を販売する方が明らかにメリットがあるし、販売店の収益基盤を支えることにもつながる。しかし、時代の流れは、そうした複写機とプリンターという狭いカテゴリの中での縄張り争いの枠組みを遥かに超え、ユーザーにとってオープンでアプライアンスな環境をいかに提供していくかということが今やプライオリティーとなっている。
 ドキュメントソリューション販売を本格的に推進していく上においては、従来型の“最初に商品(複写機・プリンター)ありき”の発想では駄目で、それでは即大きな壁にブチ当たってしまう。これから必要なのは、最初にユーザーありき、ソリューションありき”の発想であり、そのためには入り口はひとつでいい。つまりはこういうことであろう。


 2002年度、リコー販売事業本部では、<全てのお客様接点の基盤に立って“攻めに徹する”>を基本方針に掲げている。もはや、そこには複写機もプリンターもない。あるのは、ユーザーにアプライアンスなドキュメントソリューションをいかに提供していくかである。




DH

「リコードキュメントハイウェイ構想」
 「リコードキュメントハイウェイ構想」とは、今後のリコー商品の基盤となる共通のリコードキュメントハイウェイプラットフォームによって、オフィス機器やアプリケーションソフトをネットワークに接続するだけで簡単に操作ができる環境をお客様に提供しようとする考え方であり、以下のような“オープン&アプライアンス”な環境を提供する。

 1.ハード機器の統一アーキテクチャー
 オフィス機器やアプリケーションを統一アーキテクチャー上に実装し、統一インターフェースで連携(〜つながりやすい、拡張しやすい、継続的に使える)。

 2.アプリケーション機能をコンポーネント化
 必要な機能を必要な時に導入、システム内のアプリケーションの操作を統一化(〜操作しやすい、管理しやすい、拡張しやすい)。
 
 3.インターフェースの整備と公開
 既存のシステム、基幹システム、他社のシステムと容易に接続できる(〜つながりやすい、拡張しやすい、負荷の軽減)。





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