富士通は、お客様ビジネスのデジタル革新を支援するため、これまで提供してきた既存クラウドサービスを「FUJITSU Cloud Service」として刷新する。
今回のサービス刷新では、基幹システムのクラウド移行を促進する機能を強化したクラウドサービスを提供し、お客様のビジネスに適したハイブリッドIT環境を実現する。また、主要なクラウドパートナーとの協業を拡大するとともに、複数のクラウドサービスのインテグレーション・運用を実現するマルチクラウドサービスを強化し、多様化するICT環境のスピーディーな構築と高品質な運用を実現する。
これにより、お客様ごとの業務に合わせたクラウドサービスを実現し、お客様ビジネスのデジタル革新を強力に支援する。
背景
近年、AI・IoT・アナリティクスなどの技術を活用したデジタル革新が急速に進む中、基幹システムをクラウドに移行してオンプレミスとクラウドを組み合わせることで効率的な運用を実現するハイブリッドITを構築する気運が高まっている。また、複数のクラウドサービスを組み合わせたマルチクラウドなど、お客様のビジネスに合わせてICT環境を柔軟に選択できるようになってきている。
一方で、基幹システムのクラウド移行に伴う既存アプリケーションの改修や、業務ごとに異なるクラウドサービスを利用することにより管理が複雑化するなど、クラウド運用業務の負荷増大が問題となっている。
基幹システムのクラウド移行を促進する機能を強化
同社は、10年以上培ってきたクラウド基盤の運用実績をもとに、お客様のビジネスに適したハイブリッドIT環境を提供するため、6月29日より基幹システムのクラウド移行向けに機能強化したクラウドサービスを、日本を皮切りに、順次提供開始する。
お客様がポータルサイトから簡単に物理サーバを配備できるベアメタルサーバサービスでは、お客様の既存オンプレミス環境に合わせてOSやアプリケーションが導入可能なため、アプリケーションの改修および運用プロセスの変更を最小限に抑えられ、既存システムのクラウドへの移行が容易になる。さらに、非常時におけるシステムのダウンタイムを極小化し、事業継続性を高めるためのディザスタリカバリ機能なども追加することで、クラウド基盤の信頼性をオンプレミス環境と同等まで強化し、ハイブリッドIT環境における基幹システムの段階的なクラウド移行に適したクラウドサービスを提供する。
マルチクラウドサービスの拡充
同社がこれまで培ってきたSIのノウハウや最新のクラウドサービスに関する知見を生かし、ハイブリッドIT・マルチクラウド環境を活用したインテグレーション・運用サービスを強化する。
マルチクラウドでのインフラ構築の自動化やマルチクラウド環境の一元管理技術を活用することによって、ハイブリッドIT・マルチクラウドといった多様化した環境に対してもスピーディーな構築と高品質な運用を実現するサービスを、10月1日より提供する。
- クラウドベンダーとのパートナー協業拡大
同社は、主要なクラウドベンダーをはじめとした国内外のパートナーと協業を強化・拡大することで、お客様のデジタル革新に貢献する。
マイクロソフト コーポレーション(本社:米国ワシントン州レドモンド、CEO:サティア・ナデラ)とは、「SAP on Azure」をはじめとしたマイクロソフトのAzureサービスをベースに、同社のシステムエンジニアの知見を組み合わせた高付加価値サービスの開発・提供に取り組んでいくことで、業務要件に合わせたクラウド移行を実現し、お客様の事業拡大に貢献する。
VMware, Inc.(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、CEO:パトリック・P・ゲルシンガー)とは、「VMware Cloud Foundation」や「Hybrid
Cloud Extension」をはじめとしたプライベート・パブリッククラウドサービスをベースとしたサービスを開発・提供する。さらに、今後「VMware
NSX SD-WAN by VeloCloud」などVMwareのネットワーク仮想化技術を活用したソリューションの拡大を目指す。
- クラウドサービス推進体制の強化
クラウド関連ビジネスに従事する国内外の従業員約1万人に対し、パートナーが提供するクラウド関連サービスについての教育を実施することで、お客様の業務に合わせたハイブリッドIT・マルチクラウドシステムの構築・運用を支援する要員を拡充する。
同社は、クラウドサービスのブランドを「FUJITSU Cloud Service for OSS」、「FUJITSU Cloud Service
for Microsoft Azure」、「FUJITSU Cloud Service for VMware」へと刷新し、今後も順次ラインナップを拡大していく方針。