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ニュース  ホットニュースSP 2002年3月

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2002−3−24

デジタル関連商品の割合を、60%(2002年3月)から、80%(2006年3月)へ
コニカグループが 新中期経営計画「SAN PLAN2005」を発表
“イメージングソリューションカンパニー”を目指す

 コニカは、このたび2002年4月から2006年3月までの4年間を実行期間とした新中期経営計画「SAN PLAN(サンプラン)2005」を策定した。前中期経営計画である「SAN PLAN2004」を経営環境の変化を考慮の上、ローリングし、新たな中期経営計画として、この4月1日よりスタートするもの。

 「SAN PLAN」は、キーワードをSPEED、ALLIANCE(提携)、NETWORKとし、21世紀での国際的優良企業を目指し、国際市場での企業価値を高め、株主満足、顧客満足、従業員満足を実現するとした経営目標を実現するための中期計画。

 ■コニカのビジョン

 コニカは、“イメージング”を事業ドメインとし、入出力のデジタル化とそれに伴う事業変革を積極的に行うことにより企業としての成長を目指す。イメージングの出力分野においては、銀塩写真技術・電子写真技術・インクジェット技術の3つの主要出力技術を基盤とし、革新的な事業展開を図る。また、ハードアウトプットとディスプレイのいずれにも積極的な事業機会を追求していく。また、イメージングの入力分野については、光学ユニットや入力機器を構成するキーパーツなど、川上型事業の発展を基礎として展開する。

 コニカは、“イメージングソリューションカンパニー”をビジョンとし、21世紀、ネットワーク情報社会に、イメージング情報を夢のあるクリエイティブなソリューション提供で貢献し、新たな感動を創造していくことを目指す。

 ■全社戦略について

1、全社事業ポートフォリオ経営の実行
(1)
経営リソースの再配分と戦略分野・成長分野への重点投資
従来の枠にとらわれず、資金、人材などの経営リソースを戦略事業分野、成長事業分野へ集中的に配分し、商品力・営業力の強化を図る。     
*戦略事業分野・オプト&EMテクノロジー事業・IJT(インクジェットテクノロジー)事業
*成長事業分野・オフィスドキュメント事業   
*既存事業分野・コンシューマーイメージング事業・メディカル&グラフィック事業
(2)
社内外提携の推進
スピードある経営を目指し、市場での競争力を強化するために、社内外ともに相互の強みを活かした積極的な提携戦略を進めていく。
(3)
ブランド戦略・技術戦略の推進
コニカは、ブランド価値を高めることが企業価値を高めることであるといった認識のもと、コニカのビジョンにあったブランドイメージの創造のため、経営、業務を実践する。
コニカは、イメージングの入出力に関する数々のコア技術をお客様に提供できる付加価値の源泉と位置づけ、そのコア技術を絞り込む。それらを基盤とし戦略分野、成長分野において、革新的な製品・サービスを提供することにより、企業ブランド価値を高める。
(4)
新経営指標
従来のROE、FCF、当期利益に加え、新たにKVA(Konica Value Added)を導入し、株主資本コストを意識し、株主が期待する真の利益創出を目指す。資本コストを上回るリターンを目標とし、KVAにより事業評価・業績評価を行うとともに事業の集中・選択の判断をしていく。
   

2、デジタル・ネットワーク化への更なる推進
(1)
デジタル化比率の向上
ネットワーク化の進展の中、イメージングソリューションカンパニーとして発展するため、デジタル分野への経営資源の大幅なシフトを進めていく。
これにより、当社の売上に占めるデジタル関連商品の割合を、60%(2002年3月)から、80%(2006年3月)へ引き上げる。
 

*同社におけるデジタル関連商品とは、デジタルミニラボのハード・サプライ製品・デジタルカメラ(CI)、医療用・印刷用のデジタル製品(MG)、デジタルコピーマシンおよびデジタル用サプライ製品(OD)、光ピックアップレンズ・オプト関連製品 (OPT)、インクジェット関連製品、電子材料製品等を示す。


(2)
社外との技術提携・共同開発の推進
相互の強みを発揮できるデジタル技術や未来技術について、積極的な提携や共同開発を行い、スピードある商品化と事業展開を目指す。
 
3、経営効率の向上
(1)
分社化・持株会社制の実施
スピード経営を更に推進し事業毎の競争力を強化し、経営と執行を明確に分離し、企業価値の最大化に最適な経営形態を採用していく。
2002年度には、事業再編した体制での擬似分社化を実施し、2003年度で本格的な分社化・持株会社制へ移行を計画。
※詳細→関連記事掲載
(2)
事業構造の再編
めざましい速度で変化する市場環境に的確に対応するため、また資本コストを意識した事業効率向上のため、事業構造の転換を積極的に進めるとともに、関連会社の再編も進めていく。

 4、品質の向上

 コニカは、開発・生産・販売のすべての部門が協力・総力を結集して、お客様の満足を得ることができる商品およびサービスの品質の確保と、その更なる向上を追求していく。

 5、環境施策の充実

 コニカは、地球環境保全と企業活動の持続可能性の実現のため、「地球温暖化の防止」と「環境型社会の実現」が不可欠と考え、コニカ全事業領域の温室効果ガス排出量の削減と生産事業所のゼロエミッション達成をめざしている。また、環境会計の実践を通じて地球環境への取り組みを徹底し、地球市民としての役割と責任を果たす。

 ■「SAN PLAN2005」連結業績目標(数値ベース)
億円】
 
 
02.3推定
SAN PLAN2005
2003.3
2004.3
2005.3
2006.3
売上高
5,340
5,800
6,500
7,000
7,500
営業利益
285
360
500
 600
650
営業利益率
 5.3%
  6.2%
7.7%
8.6%
8.7%
当期利益
 110
160
220
270
300
FCF
 0
50
150
220
240
有利子負債
1,850
1,750
1,600
1,600以下
1,600以下
ROE
6.6%
9.0%
11.2%
12.3%
 12.5%
ROA
2.0
3.0%
4.0%
4.8%
  5.3%
KVA
 0
50
100
140
150
為替レート
 
2002.3(推定):123円/US$、109円/EURO
 
SANPLAN2005:125円/US$、113円/EURO



  「SAN PLAN2005」各事業 連結業績目標
【億円】
分 社 化 会 社
          (社名は、仮称)
売上高(連結ベース)
2002.3推定
2006.3
コニカコンシューマーイメージング(株)
1,840
2,150
コニカメディカル&グラフィック(株)
1,230
1,520
コニカオフィスドキュメント(株)
1,830
2,770
コニカオプト&EMテクノロジー(株) 
  360
   760
コニカ技術センター(株)その他
 80
300
合  計
  5,340
 7,500

コニカコンシューマーイメージング: カラーフィルム・カラーペーパー・ミニラボの事業、フィルムカメラ・デジタルカメラの事業、証明写真・IDの事業等
コニカメディカル&グラフィック: 医療、印刷用フィルム・処理機器等の事業 
コニカオフィスドキュメント: コピー機・事務機器消耗品等の事業
コニカオプト&EMテクノロジー: 光ピックアップレンズなどの光学製品事業、LCD偏光板用TACフィルム事業等
コニカ技術センター: インクジェットテクノロジー・インクジェットペーパー・プリンタ・インク・ヘッドの事業等
   

 ■各事業別戦略について

1、
コンシューマーイメージング事業
(カラーフィルム・カラーペーパー・処理機等/カメラ/証明写真等)
カラーフィルム・カラーペーパー、カメラ、証明写真の事業を統合し、市場対応力を高めるとともに事業効率の向上を目指す。
カラーフィルム、カラーペーパーの成長地域と成熟地域毎の地域戦略の推進を図り、収益の向上と事業の成長を目指す。
日本・欧州・北米などの成熟地域では、更なる事業効率の向上とデジタルフォトビジネスの推進と構築により、新たな収益モデルの構築を目指す。デジタルフォトビジネスの入力機器としてデジタルカメラの積極的な展開も目指す。
アジア・ロシア・中南米などの成長地域に対しては、資源の重点配分を行うことにより、市場における競争力の向上を図り、事業のさらなる成長を目指す。
2、
メディカル&グラフィックイメージング事業
(医療用・印刷用フィルムおよび処理機器等)
メディカルイメージング事業は、デジタル入出力機器・材料・ソフトのシステム製品力を強化し、更なるサービス体制の充実と合わせて収益性向上を目指す。
また、事業の拡大として、新工場(甲府市)の計画どおりの稼働と競争力のあるシステム機器を商品展開していく。また、海外についても営業力強化とサポート体制の構築を進めていく。
グラフィックイメージング事業は、デジタルプルーフ市場において、競争力のある「コンセンサス」ブランドの更なる拡大を図るとともに、POD(プリントオンデマンド)市場などセグメンテーションして絞り込んだ分野への事業参入を積極的に図る。
3、
オフィスドキュメント事業
(コピーマシンおよびその関連ソフト、資材等)
オフィスドキュメント事業は、コニカの強みである中高速機を使用した「Network」システム分野での成長を図る。生産体制の再編とネットワークアプリケーションを中心に営業力の強化を図るなど、事業構造の変革を進めていく。
また、提携戦略やOEM戦略などを積極的に進めるとともに、新市場であるPODなどの市場開拓の取り組みも進め、世界シェアー10%以上を目指す。
サプライビジネスについては、次世代トナーである重合法トナーや高耐久性ドラムなどの外販を進め、事業強化を図る。
オプト&EMテクノロジー事業
(光ピックアップレンズ、MOドライブ等/電子材料)
オプト事業は、CDやDVDなどの光ピックアップレンズ事業での優位性を継続し、更なる拡大を目指す。新製品のタイムリーな開発、設計から生産に至るまでの全ての面での品質差別化、将来を見据えた技術開発に注力することで市場での揺るぎ無いポジションを確立する。
さらに新規事業の育成として、2002年度後半よりMCU(マイクロカメラユニット)事業の本格展開を行う。携帯電話、PDA、デジタルカメラ、車載カメラ用途など成長市場に積極的に参入し、市場No.1を目指す。
EM(電子材料)事業では、情報ネットワークの発展と共に大きく成長が見込まれているディスプレイ市場の材料分野に新たな事業を展開していく。コニカのコア技術である製膜、塗布、機能性材料、光学技術などを結集し、お客様のニーズにあったTACフィルムの開発、生産を図り、付加価値の高い事業展開を目指す。
5、
インクジェットテクノロジー事業
(インクジェットペーパー・プリンタ・インク・ヘッド)
インクジェット技術については、画像出力技術の第3プラットフォーム技術として育成強化していく。
インクジェットテクノロジー事業のうち、プリンター事業では、画像処理、画像保存、材料技術をさらに深耕し、既存事業での高速・高画質プリンターの商品開発を行い、メディア事業では、製品の更なるラインアップと販売力強化により事業の拡大を図る。


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