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ニュース | ホットニュースSP 2002年2月 |
キヤノンが低価格化の口火切るLBPの強力新製品を投入 |
カラーレーザープリンター拡販へ、複写機メーカーが大反撃! |
エプソンの新製品「インターカラーLP-7800C/LP-7800CR」の値下げを誘発 |
2002年、複写機メーカーがカラー機を中心とするレーザープリンターで大攻勢をかけてきた。 その筆頭格は、1月17日に「レーザショットシリーズ」のラインナップを一新する新製品6機種を発表したキヤノンだ。中でも、注目に値するのは中軸機種の「LBP-2710/2810」で、カラー22PPMクラスのカラーレーザープリンターとしては破格の34万8,000円(スタンダードモデルの「LBP-2710」)という低価格を実現していることだ。カラーレーザープリンターは現在、メーカー各社が6〜8PPMクラスに主力機種を擁し、20万円台〜30万円台で価格が設定されていることから、今後他社メーカーのカラープリンター戦略に大きな影響を及ぼすのは必至となっている。 また、1月15日にネットワークスキャナー拡張を実現した高速A3カラーレーザープリンター「IPSiO Color 8150」を発表したリコーも、同日現行カラー機種の大幅な値下げを発表するなど、カラー機拡販に一大攻勢をかけてきた。 こうした複写機メーカー勢のここにきてのカラーレーザープリンター攻勢は、ライバルメーカーにも大きなインパクトを与えており、一方の雄、エプソンは1月10日に鳴り物入りで発表したカラーレーザープリンターの新製品「インターカラーLP-7800C/LP-7800CR」の価格を、発売直後に急遽値下げに踏み切るなどして対抗。プライスリーダーとしての座を守るべき必死の対応策を打ち出している。 モノクロからカラーへ、モノクロレーザープリンターの買い替え市場をめぐるシェア拡張戦は今まさに本番を迎えた感があり、今後メーカー各社が打ち出す販売政策、新製品攻勢に当分目が離せない! |
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それにしてもビックリ!だ。 何がといえば、エプソンが、カラーレーザープリンターの新製品を発売した直後に急遽同機の値下げを発表したからである。 カラー8PPM/モノクロ35PPMの高速メカニズムを搭載しながら、独自の「ESC/PageS Printing System」の採用により、日本初となる驚異の普及価格24万8,000円を実現したA3ノビサイズ対応Windows/Macintosh専用カラーレーザープリンタ「インターカラーLP-7800C」と、自動両面印刷機能を標準搭載しながら標準価格28万8,000円のハイコストパフォーマンスを実現した「インターカラーLP-7800CR」を、1月22日より販売開始することを発表したのは、ついこの1月10日のこと。ところがなんと、それからわずか3週間後の2月1日。これらの新製品の急遽値下げを発表したのである。
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カラー22PPM/モノクロ22PPMのレーザープリンターの現有機種といえば、富士ゼロックスが1年前に発売した「DocuPrint C2220シリーズ」(2001年1月発売)がある。この機種と比較すれば、いかに「LBP-2710/2810」の価格が衝撃的かということが分かるだろう。 |
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A3カラーレーザープリンター、及びコピー拡張システムの分野では、既発売の上位モデル「インターカラー LP-8800C」以来、エプソンがプライスリーダーとしてこれまで市場を常にリードしてきた。事実、1月10日に発表した「インターカラーLP-7800C」、及び「インターカラーLP-7800CR」でも、 日本初 A3ノビ対応カラーレーザープリンタが25万円の壁を破る! カラー8PPM/モノクロ35PPMの高速メカニズムを搭載しながら、 ついに驚異の普及価格を実現! のキャッチフレーズのもと、それぞれ24万8,000円、28万8,000円という衝撃的な普及価格を実現してプライスリーダーとしての座を不動のものにしている。 エプソンの「インターカラーLP-7800C」、及び「インターカラーLP-7800CR」のこの価格がいかに安いかは、これまでのキヤノンのA3カラーレーザープリンターの同クラス現有機種と比較すれば容易に分かる。 キヤノンは2001年1月、A3カラーレーザープリンターとして、カラー6PPM、モノクロ24PPMの「LBP−2360/LBP−2300」を発売しているが、その価格は、ネットワーク標準対応の「LBP−2360」が44万8,000円、スタンダードモデルの「LBP−2300」が36万8,000円なのである。 これらを物差しに考えれば、カラー22PPMの「LBP-2710」は、本来ならば40〜50万円前後に価格が設定されてもおかしくない商品である。が、それがなんと34万8,000円という、従来感覚でいえば実に10数万円以上も安い価格をつけて発表したのだから、業界の話題を集めるのは当然だ。 とりわけ、その下のクラスの機種に与える影響は大きく、エプソンの新製品「インターカラーLP-7800C/LP-7800CR」はまさにその衝撃波をモロに受けるところとなったのである。 ここで、エプソンの「インターカラーLP-7800C/LP-7800CR」とキヤノンの「LBP-2710」の基本機能・価格を比較してみよう。(下表参照) |
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「LBP-2710」は自動両面機能を標準装備しているので、比較の対象は「LP-7800CR」となる。カラーのプリントスピードは、前者が22枚/分に対し、後者のそれは8枚/分と決定的な差がある。が、それでいて本体の価格差はたったの6万5千円とあれば、これではまるで勝負にはならない〜こうエプソン陣営が判断するのは当然で、こうしたことが今回の新製品の発売直後の値下げという、異例の措置につながったのでは思われる。 具体的には、「インターカラーLP-7800C」を24万8,000円から21万8,000円に、同じく「インターカラーLP-7800CR」を28万3,000円から25万3,000円に価格改定。2002年2月1日より実施することをエプソンは発表する。 つまり、「LBP-2710」と「LP-7800CR」との価格差はこれによって10万円弱と開き、こうしてどうにかエプソンのプライスリーダーとしての面目は保たれたというわけである。
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また、今回のエプソンの電撃的な新製品の値下げ劇の背景には、リコーがA3カラーレーザープリンターを中心とする現行機種の値下げに踏み切ったこととも大いに関係している。 リコーは、1月15日、ネットワークスキャナー拡張を実現した高速A3カラーレーザープリンター「IPSiO Color 8150」を発表した同日、現行カラーレーザープリンターの大幅な値下げを発表〜A3機の「IPSiO Color4100N」を26万8,000円に、A4機の「IPSiO Color2200N」を26万8,000円に、同じくA4機の「IPSiO Color2200」を24万8,000円に改定〜している。 中でも、中軸機のA3機「IPSiO Color 4100N」(2000年11月発売)は、36万8,000円から26万8,000円へと10万円にも及ぶ大幅な値下げであり、これによって「LP-7800C」との価格差はほとんどなくなっている。同機はカラー6PPM/モノクロ24PPMと、「LP-7800C」よりもワンクラス下の機種ながらもネットワークボードを標準搭載していることから、市場では十分に勝負になる。こうした判断からリコーは、「LP-7800C」の24万8,000円にスライドさせての値下げを行ったわけだが、エプソンにしてみればこれでは「LP-7800C」の戦略性、即ち、驚異の普及価格を実現!というキャッチフレーズが薄れるわけだから当然面白いはずはない。 |
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<IPSiO Color ラインアップ表>
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このように、エプソンが新製品を発売直後に値下げするという異常事態を引き起こしたのは、キヤノン、リコーといった複写機メーカー勢が、A3カラーレーザープリンターで強烈な攻勢に転じてきたことが背景にあることは間違いない。 2002年のカラーレーザープリンターの市場規模は、オフィスにおける文書のカラー化がより一層進展することから、国内市場では前年比116%の17万台と2ケタ成長が見込まれている。 複写機がマイナス成長、モノクロレーザープリンターもマイナス成長とあれば、当然のことながらカラーレーザープリンターにかかる期待は極めて大きくなる。カラー機を中心としたレーザープリンターの低価格化競争がさらに進展し、モノクロtoカラー市場をめぐるシェア攻防戦が一段とヒートアップする中で、メーカー各社が今後どのような拡販政策を打ち出してくるのか、大いに注目されるところである。 |
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